DEXとは
DEXとは、Decentralized Exchangeの略で、直訳すると分散型取引所のことで、DeFi(Decentralized Finance:分散型金融)の一種。
代表的なDEXとしては「UniSwap」、「PancakeSwap」、「SuShiSwap」などがあります。
通貨を交換することを「Swap」と言うので覚えておきましょう。
従来の取引所は国から許可を受けた運営会社が取引業務を代行しているのに対し、DEXでは中央に管理者が存在せずユーザー同士が取引しています。
また、手数料も安くリアルタイムで取引ができる上に、ウォレットの秘密鍵はユーザー側で管理するのでハッキングのリスクも少ないです。
特徴をまとめます。
従来の取引所 | DEX(分散型取引所) | |
管理者 | 中央に存在 | 不在 |
取扱通貨 | 国内取引所3〜17 世界最大の取引所Binance300種類以上 |
多いところで10000以上 |
ウォレット管理 | 中央 | ユーザー |
主な取引所 | コインチェック bitFlyer BITPOINT ビットバンク DMMビットコイン Binance |
UniSwap PancakeSwap SushiSwap |
DEXの仕組み
「特徴はわかったけど、どうして管理者不在で取引が可能なのか?」という疑問が出てくると思います。
結論から言うと、イーサリアムの「スマートコントラクト機能」と「通貨ペアプール」によって取引所機能を実現しているのです。
順番に説明します。
スマートコントラクト
まずスマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で設定された契約プログラムのことで、あらかじめ設定されたルールに基づいて契約が実行されるもの。
DEXではこのスマートコントラクトによって、ユーザー同士の取引が成立するようにプログラムされています。
このプログラムはブロックチェーン上に書き込まれているので、誰でもプログラムの中身を確認できて、改ざんもできません。
不正ができないということです。
透明性と信頼性を両立しています。
通貨プール
もうひとつ。
スマートコントラクトがいくら優秀でも、ユーザーが少なくそもそもの取引量が少ない場合、ユーザー同士の取引が成立しないといった問題があります。
そこでDEXでは通貨ペアごとに一定量の通貨をプールのようにためることによって流動性を確保し、この問題を解決しました。
では通貨ペアプールをどうやって作っているのか?
これは、プールに預けられた通貨の量に応じて取引手数料から報酬を支払う仕組みにして、ユーザーがプールにペア通貨を預けたくなるようなインセンティブをうまく設計しているのです。
このプールに通貨ペアを提供することを「流動性の提供」といい、流動性を提供して稼ぐことを「流動性マインング」と言ったりします。
このほか通貨単体を預けて利息を得る方法もあります。