7月1日にiOS15パブリックベータ版がリリースされました。早速私もインストールして新機能をいろいろ試しています。

iOS15の新機能などはこちら

もちろんベータ版なのでアプリが正常に動作しない場合があります。
正式版のiOS15がリリースされる時期(2021年秋頃)には、アプリ側かOS側のアップデートにより修正されるケースがほとんどですが、日常の使用に支障をきたす場合は、パブリックベータ版を元に戻す必要が生じます。
本記事では、このような時のためにパブリックベータ版iOSを削除して、元に戻す方法を紹介します。
ベータ版iOSを削除して元に戻す方法
やり方は2つあります。
- 正式版のアップデートを待って正式版をインストールする
- デバイスを復元してベータ版を削除する
正式版のアップデートを待って正式版をインストールする
まずは簡単な方から。
手順は次のとおり。
- ①ベータ版プロファイルを削除
- ②再起動
- ③OSのアップデート
①ベータ版プロファイルを削除
設定 ➤ 一般 ➤ VPNとデバイス管理をタップ


➤ 「構成プロファイル」のiOS 15 & iPadOS 15 Beta Software Program ➤ プロファイルを削除をタップ


デバイスのロック解除に使うパスコードを入力して削除をタップ
②再起動

ここで一度再起動します。
③OSのアップデート
パブリックベータ版より新しい正式版のiOSがリリースされた後に通常のOSアップデートをします。
設定 ➤ 一般 ➤ ソフトウェア・アップデートでアップデートができます。
ただしベータ版に何らかの不具合があって正式版に戻す場合は、正式版のバージョンがベータ版より古いケースがほとんどです。このときベータ版より新しい正式版のiOSがリリースされていないので、この方法は使えません。
正式版のアップデートを待てない場合は、次に紹介するデバイスを復元する方法でベータ版を削除します。
デバイスを復元してベータ版を削除する
こちらの方法は結構面倒くさい上に、結構時間がかかります。
(iPhone12mini(64GB)で約1時間)
手順を整理すると次のようになります。
( )は所要時間の目安
- ①ベータ版でバックアップ(5〜10分:容量によって変わります)
- ②ベータ版プロファイルを削除
- ③iPhoneをリカバリーモードにする
- ④OSの復元とアップデート(10〜15分)
- ⑤バックアップから復元(15〜20分:容量によって変わります)
- ⑥アプリダウンロードやFaceIDなどの再設定(10分〜20分:アプリの数等によって変わります)
①ベータ版でバックアップ
【所要時間:5〜10分(容量によって変わります)】
iOS15で復元する場合に備えバックアップを作成しておきます。
(正式版のiOS14.xで復元する場合このバックアップは使えませんが、正式版のバックアップが古すぎる場合などに、再びiOS15で復元するときに使うために作成しておきます。)

②ベータ版プロファイルを削除
正式版にアップデートするためにベータ版プロファイルを削除します。
やり方は「正式版のアップデートを待って正式版をインストールする」の①と同じです。
③iPhoneをリカバリーモードにする
初期化するためにリカバリーモードにします。
リカバリーモードにする方法は、iPhone6s以前とiPhone7、iPhone8以降で違うのでそれぞれ説明します。ボタンの位置や名称はこの絵を参考にしてください。
iPhone6s以前:
スリープボタン(サイドボタン・トップボタン)とホームボタンを同時に長押しします。マークが表示されても離さず、Mac等のPCとケーブルが表示されるまで押し続けます。
iPhone7:
スリープボタン(サイドボタン)と音量ボタンを同時に押します。マークが表示されても離さず、Mac等のPCとケーブルが表示されるまで押し続けます。
iPhone8以降:
音量ボタン ➤ すぐ離す ➤ 音量ボタン ➤ すぐ離す ➤ スリープボタン(サイドボタン)を長押し ➤ マークが表示されても離さず、Mac等のPCとケーブルが表示されるまで押し続けます。
このようにPCとケーブルが表示されたらリカバリーモードです。
④OSの復元とアップデート
【所要時間:10〜15分】
「復元とアップデート」は要するに工場出荷状態に戻す初期化のことです。
iPhoneがリカバリーモードになるとMac等のPCのFinderに「アップデートまたは復元を必要としているiPhone”iPhone”に問題があります。」と表示されるので、復元をクリック
ダウンロードが終わると最新の正式版iOS(2021/07/10時点ではiOS14.6)にアップデートします。
⑤バックアップから復元
【所要時間:15〜20分(容量によって変わります)】

iPhoneが再起動したらMac等のPCのFinderに表示されるので、Phoneを信頼するをクリック
アクティベーションロックがかかったまま初期化した場合、AppleIDのパスワード入力を求められるのでサインインします。
バックアップから復元するか聞いていきますので、iOS14.xで作成したバックアップを使って復元します。
このとき、iOS15ベータ版で作成したバックアップは使えません。

iOS15で作成したバックアップから復元しようとすると「バックアップに復元先のiPhoneとの互換性がないため、iPhone”デバイス名”を復元できませんでした。」と表示されます。
もしiOS15で作成したバックアップしかない場合は、一度新しいiPhoneとして登録後、再度ベータ版iOS15をインストールして、iOS15のバックアップから復元するしかありません。
バックアップからの復元が完了すると、再起動します。
⑥アプリダウンロードやFaceIDなどの再設定
【所要時間:10分〜20分(アプリの数等によって変わります)】
再起動後、自動的に以前インストールしていたアプリのダウンロードが始まります。
多くのアプリをインストールしていた場合は、かなりの通信量になるので必ずWi-Fi環境で行いましょう。
また、時間も相当かかるので、すぐにアプリ使いたいアプリがあるときは、そのアプリのアイコンを長押ししてダウンロードを優先するといいです。
まとめ
以上です。
手順をおさらいします。
- ①ベータ版でバックアップ(5〜10分:容量によって変わります)
- ②ベータ版プロファイルを削除
- ③iPhoneをリカバリーモードにする
- ④OSの復元とアップデート(10〜15分)
- ⑤バックアップから復元(15〜20分:容量によって変わります)
- ⑥アプリダウンロードやFaceIDなどの再設定(10分〜20分:アプリの数等によって変わります)
このように、パブリックベータ版iOSを削除して正式版iOSに戻すのは、初期化してバックアップから復元する必要があり、手間と時間がかかります。またパブリックベータ版をインストールする前に正式版iOSで作成したバックアップからでないと復元できないといった制約もあります。
なので、多少の不具合があっても致命的なものでない限り、ベータ版をそのまま使い続けた方がいいです。
今回はベータ版の不具合でiPhoneが動かなくなってしまうような致命的な不具合に当たったときのために手順を紹介しました。
参考になればうれしいです。