子供のスマホ依存、タブレットの使いすぎ問題。
放っておくといつまでも使ってるし、視力低下も心配です。なんとかしたいと思っている方も多いと思います。
iPhone(iOS)やiPad(iPadOS)のスクリーンタイムという機能は、自分や子供が、どのアプリどのWebサイトにどれぐらい時間を費やしているかが把握でき、制限をかけることができます。
ただ、
「設定方法がよくわからない。」
「親のiPhoneから子供のiPhoneに設定できるの?」
「おすすめの設定は?」
という声をよく聞きます。
子供がスマホ依存することなく適度に使用できるよう、日々試行錯誤しながらスクリーンタイム(iOS11以前は機能制限)を使って、もう3年になります。
この記事では、3年間で整理したスクリーンタイムのおすすめの設定方法を解説しつつ、子供が使ったスクリーンタイム解除の裏技とその対応策についても共有します。
Appleサポート – iPhone、iPad、iPod touch でスクリーンタイムを使う
Appleサポート – お子様の iPhone、iPad、iPod touch でペアレンタルコントロールを使う
Appleサポート – 「承認と購入のリクエスト」でお子様の買い物を承認制にする
【子供のiPhone、iPadに制限】スクリーンタイムの使い方
まずは、基本的な設定方法です。
基本的な設定方法
基本設定として、自分のデバイスでスクリーンタイムを設定する方法を紹介します。
①スクリーンタイムをオンにする
設定 ➤ スクリーンタイム ➤ スクリーンタイムをオンにする ➤ 続けるをタップ
②これは自分用のiPhoneですかこれは子供用のiPhoneですのどちらかを選択します。
(画面は自分のデバイスがiPhoneの場合です。iPadの場合はiPhoneの部分がiPadになります。)
ここでは自分用の基本設定なのでこれは自分用のiPhoneですを選びます。
③休止時間やApp使用時間の制限など、各種制限を設定して完了です。
自分に対する制限はあまり必要ないと思うので、制限内容の説明は省略します。
設定後は、どのアプリどのWebサイトにどれぐらい時間を要したかを把握することができるようになります。
自分でスマホの使いすぎをやめたい方は休止時間の設定で使用できる時間に制限をかけるのも有効です。
子供のデバイスにスクリーンタイムを設定する方法
次に、子供のデバイスへの制限のかけ方です。
事前に子供のAppleIDを作成し、サインインをしておいてください。
また、親のデバイスから設定する場合には、ファミリー共有が必要になります。
(ファミリー共有についてはこちら ➤ 【iOS14対応】ファミリー共有の使い方、メリット・デメリットなど)
やり方は2つあります。
- 子供のデバイスで直接設定する方法
- ファミリー共有を使って親のデバイスから子供のデバイスを設定する方法
この記事では、親のデバイスはiPhone、子供のデバイスはiPadという組み合わせでやり方等を紹介しますが、iPhoneとiPadで基本的にやり方は同じです。
子供のデバイスで直接設定する方法
①子供のiPadで設定 ➤ スクリーンタイム ➤ スクリーンタイムをオンにするを選択
②続けるをタップ
③これは子供用のiPadですを選択します。
④休止時間を設定します。
(あとで設定することも可能です。)
「休止時間」=「画面を見ない時間」の設定です。
設定すると、休止時間に使用する場合に保護者の許可が必要になります。
⑤アプリの使用時間の制限を設定します。
(あとで設定することも可能です。)
⑥コンテンツとプライバシーの説明
ここでは説明だけなので続けるをタップ
⑦スクリーンタイムのパスコードを設定します。
パスコードを設定して、子供が勝手に解除しないようにします。
これでスクリーンタイムの設定は一旦完了です。
制限の内容は後で紹介します。
ファミリー共有を使って親のデバイスから子供のデバイスを設定する方法
①保護者のiPhoneで、設定 ➤ スクリーンタイムをタップ
②ファミリーにある子供の名前をタップ
(事前にファミリーメンバーに子供を追加しています。 ➤ ファミリー共有でメンバーに子供を追加する方法はこちら)
③スクリーンタイムをオンにするをタップして、続けるをタップ
④ 「休止時間」の設定
⑤「App 使用時間の制限」の設定
⑥「コンテンツとプライバシーの制限」の設定
ここでは説明だけなので続けるをタップ
⑦スクリーンタイム・パスコードを入力する画面になるので、パスコードを入力します。
この画面になれば一旦設定完了です。
制限の内容は次で紹介します。
制限できる内容とおすすめ設定
制限をかける内容は次のとおり。
⑴ 休止時間
「毎日」または「曜日別に設定」可能です。
それぞれ開始時刻と終了時刻を設定します。
⑵ App 使用時間の制限
アプリごとの使用時間を設定します。
「使用制限終了時にブロック」は必ず「オン」にしてください。
「オフ」の場合、設定した使用時間終了後に「制限を無視する」というボタンが出てきて、そのまま使い続けることができてしまいます。
例えばゲームは1日30分、その他のアプリは1時間といったように細かい設定が可能。
ここではゲームについて、平日は1日20分まで、土日は1日30分までに制限します。
アプリごとに細かく設定が可能です。
⑶ 通信/通話の制限
「電話」、「FaceTime」、「メッセージ」で、休止時間とそれ以外の時間帯に分けて、通話及び通信を制限できます。
保護者として連絡先まで管理するなら使うのでしょうが、通常使わないと思います。
⑷ 常に許可
時間制限や休止時間外でも使用できるアプリを設定します。
電話やFaceTime、メッセージだけを登録すればいいと思います。
⑸ コンテンツとプライバシーの制限
アプリのインストールやWebサイトのアダルトコンテンツなどを制限できます。
一番上のコンテンツとプライバシーの制限をオンにして、それぞれ設定します。
各項目のカスタマイズは項目が多いので、表で整理しました。
項目 | 内容 | おすすめ設定 |
iTunesおよびApp Storeでの購入 | インストール・App削除・App内課金 | インストール・App削除:「許可」※ App内課金:「許可しない」 |
許可されたApp | 使用可能なアプリ | メール、Safari、FaceTime、カメラ、Siriと音声入力、AirDrop |
コンテンツ制限 | 映画やWebコンテンツの内容制限 | 映画、テレビ:子供の年齢による ブック:不適切な内容を含まない Webコンテンツ:成人向けWebサイトを制限 |
プライバシー
自分の位置情報を共有 | 子供が使うデバイスの位置情報共有 | 万が一に備えて「許可」 |
変更の許可:
パスコードの変更 | 子供が使うデバイスのパスコード変更 | 頻繁に変更するとわからなくなるので「許可しない」 |
アカウントの変更 | AppleIDの設定などの変更 | AppleIDの追加や位置情報の共有オフなどが可能になるので「許可しない」 |
モバイルデータ通信の変更 | モバイルデータ通信設定の変更 | 子供が変更する必要性は低いので「許可しない」 |
運転中の通知を停止 | 運転中の通知を停止する設定の変更 | 子供が車等運転する場合は通知を停止にし、ここでの変更は「許可しない」 |
TVプロバイダ | TVプロバイダの使用 | 使用するなら「許可」 使用しないなら「許可しない」 |
バックグラウンドAppアクティビティ | Appのバックグラウンド更新設定の変更 | 子供が変更する必要性は低いので「許可しない」 |
※インストールとApp内課金について
インストールを「許可しない」にすると、アプリのアップデートもできなくなります。
ゲームアプリにはアップデートしないとプレイできないゲームがあるので、その都度スクリーンタイムの制限を変更してゲームアプリのアップデートをして、また設定を戻すという作業を繰り返すことになります。
これを解決するために、ここではインストールを「許可」にして、以下の手順で「承認と購入のリクエスト」を有効にします。
承認と購入のリクエストの有効化
これはアプリ等購入前に保護者の承認が必要になる機能で、管理者である保護者のiPhoneなどから設定します。
①設定 ➤ ユーザー名 ➤ ファミリー共有を選択します。
②下の方にある「ファミリーと共有済み」の承認と購入のリクエストをタップ
③ファミリー内の子供の名前をタップ
④承認と購入のリクエストをオンにすれば、アプリのインストール時に保護者の承認が必要になり、勝手にアプリをインストールできなくなります。
スクリーンタイムを解除する裏技とその対策
スクリーンタイムはとても便利な機能ですが、万全ではありません。
子供のiPhoneにスクリーンタイムを設定してきた3年間で、子供にスクリーンタイムを解除された裏技とその対策を紹介します。
【裏技1】時間制限の解除
iPhoneの時刻設定を変更することによって休止時間を回避。
(やり方)
設定 ➤ 一般 ➤ 日付と時刻を変更。
【対策】
現在は、スクリーンタイムがオンの場合に制限のかかったデバイスで時刻変更ができなくなっているので、この手法は使えません。
【裏技2】インターネット閲覧制限の解除
Google翻訳アプリの内蔵Webブラウザを使ってインターネットを閲覧。
子供にインターネット閲覧を自由にさせないようにWebブラウザ(Safari)の使用を許可していませんでしたが、勉強のためにインストールしていたGoogle翻訳アプリでこっそりインターネットしていました。
(やり方)
①Google翻訳アプリで翻訳したい言葉を入力し、翻訳結果欄の右下に表示されるGoogleマークGをタップ
②「Googleでの検索ウィンドウ」の「役立つ情報と背景を即入手。」左下にあるブラウザで開くをタップ
③アプリ内蔵Webブラウザが開くのでインターネット閲覧ができます。
【対策】
現在も有効ですので、インターネットに制限をかける場合には、スクリーンタイムのレポートでGoogle翻訳の使用時間をチェックするなどの注意が必要です。
コンテンツとプライバシーの制限 ➤ コンテンツ制限 ➤ Webコンテンツ ➤ 成人向けWebサイトを制限にチェックを入れることをおすすめします。
【裏技3】スクリーンタイムそのものの解除
これはスクリーンタイムそのものが解除される最悪の裏技です。
2021/06/27時点で根本的な解決方法はありません。
(やり方)
子供のiPhoneを複数回再起動した際、まれにAppleIDからサインアウトできる仕様?バグ?を悪用して、スクリーンタイムそのものを回避。
スクリーンタイムが有効の場合、AppleIDからのサインアウトはできないはずなのですが…
【対策】
毎日子供のスクリーンタイムのレポートを確認して、ゲームなどのアプリ使用時間が記録されていなければ、突破されていると判断。
再度子供のiPhoneでAppleIDにサインインさせて、スクリーンタイムをオンにするしかありません。
スクリーンタイム・パスコードを忘れた場合のリセット方法
最後にスクリーンタイムのパスコードを忘れた場合のリセット方法を紹介します。
スクリーンタイムのパスコードを忘れてしまった場合は、デバイスを最新の iOS や iPadOS にアップデートしてから、パスコードをリセットしてください。
①まず、ファミリー共有の管理者のiPhoneがiOS13.4(iPadであればiPadOS13.4)以上であることを確認します。
②設定 ➤ スクリーンタイム ➤ ファミリー ➤ 子供の名前をタップ
③下にスクロールしてスクリーンタイム・パスコードを変更をタップ
④もう一度、スクリーンタイム・パスコードを変更をタップ
⑤FaceIDかTouchIDでの認証後、新しいパスコードを設定できます。
最後にオススメの本を紹介します。
以上です。
参考になればうれしいです。