iOS13からショートカットに追加されたオートメーション機能。
とても便利な機能ですが、みなさん使っていますか?
「そもそもオートメーションってなに?」「外出時のみWi-Fiをオフにしたいけど、設定の仕方がよくわからない。」「AppleWatchも自動化できるの?」という方へ。
本記事では、iPhoneのオートメーションとはなにかを簡単に説明し、おすすめのオートメーションベスト5を紹介します。
この記事で紹介するオートメーションを活用すれば、外出時のみiPhoneのWi-Fiをオフにしたり、Apple Watchの常にオンを夜間だけオフにして、バッテリー消費を抑えたりできます。
iPhoneのオートメーションとは
iPhoneのオートメーションとは、いろいろな動作を自動化する機能です。
時間や移動(位置情報)、メッセージ受信、バッテリー残量などをきっかけ(このきっかけとなるものを「トリガー」と呼びます。)にして、別の機能を呼び出したり、あるアクションを実行できます。
注意点
少し整理してみました。
自動実行できないトリガー | 自動実行可能なトリガー |
位置情報(到着・出発)、Wi-Fi・Bluetooth接続、メッセージ・メール受信 など
|
時刻、アラーム、ワークアウト、アプリ起動、おやすみモード、低電力モード、バッテリー残量、充電器 など
|
(Wi-FiやBluetoothはトリガーとして設定した場合に別のアクションを自動実行できませんが、自動実行可能なトリガーの場合は、アクションとして自動実行できます。 例えば、自宅Wi-Fiへの接続をトリガーとして、何か別のアクションを自動実行することはできませんが、平日の朝9時をトリガーとして、Wi-Fi設定をオフにすることは自動で実行できます。) |
(オートメーション作成時に「実行前に尋ねる」かどうか選択でき、「オフ」にすると尋ねずに自動実行します。) |
それでは本題に入ります。
おすすめのオートメーション設定ベスト5
- 5位(iPhone)Wi-Fi設定を半自動化
- 4位(iPhone)低電力モード設定を自動化
- 3位(Watch)文字盤「常にオン」設定変更を自動化
- 2位(iPhone)帰宅時に到着予定時間を入れたメッセージを半自動で送信
- 1位(Watch)文字盤変更を自動化
5位(iPhone)Wi-Fi設定を半自動化
iPhoneはWi-Fiがオンの状態だとWi-Fi電波を掴むためにバックグラウンドで通信を試みるため、多少なりともバッテリーを消費します。
少しでもバッテリーを節約したい場合、外出時にWi-Fiをオフにするといいのですが、毎回設定を開いてWi-Fiをオフにするのは面倒です。
そこでオートメーション機能を使って外出時に簡単にWi-Fiをオフにする方法を紹介します。
手順
①ショートカットアプリを起動し、オートメーションタブをタップ、
右上の+をタップします。
②個人用オートメーションを作成をタップ
③トリガー出発をタップ
④「場所」の選択をタップして、
自宅住所を入力・検索して完了をタップ
⑤時間範囲指定もできます。仕事に行く時間帯のみ実行するといったことが可能です。
次へをタップ
⑥アクションを追加をタップして、
検索窓に「Wi-Fi」と入力すると、下にWi-Fiを設定が出てくるのでタップ
ちなみに、アクション追加画面でスクリプティング(表示は「スクリプティ」)をタップしても出てきます。画面を下にスクロールしてWi-Fiを設定をタップするのと同じです。
⑦「オン」の部分をタップして「オフ」に設定し、次へをタップ
⑧完了でOK
動作
家を出て少し移動すると、通知が来ます。
通知をタップしてから実行を押すとWi-Fiがオフになります。
これで外出中バッテリーを節約できます。
逆に、家に戻ったときはWi-Fiをオンにする必要がありますが、同じ手順で作成しながら、個人用オートメーションの作成でトリガーを到着にして、Wi-Fiを「オン」にするアクションを作成すればOK。
注意点
位置情報をトリガーとしているので、オートメーション通知の実行ボタンを押さないとWi-Fiのオン・オフができません。
便利だけど、本当の意味でオートメーションじゃないので5位としました。
それともう一つ、Wi-Fiをオフにすると、iOS14.5の神機能、AppleWatch着用時のマスクしたままのロック解除機能が使えなくなります。
この機能を使うにはなぜかWi-Fiが必要なのです。改善されるといいですね。
4位(iPhone)低電力モード設定を自動化
iPhoneのバッテリーは長持ちしたほうがいい。
「モバイルバッテリーも安くなってきてるけど、そこそこ重いし、ずっと持っていないといけないのは面倒くさい。」という方へ。
iPhoneには消費電力を抑えてくれる「低電力モード」機能があります。
ただ、このモードでは以下の機能が制限されたり、影響が出るとAppleは説明しています。
Appleサポート – 低電力モードを使ってバッテリーを長持ちさせる
- メールの取得
- Appのバックグラウンド更新
- 自動ダウンロード
- 一部のビジュアルエフェクト
- 自動ロック(デフォルトは30秒後)
- iCloud写真(一時的に停止)
- 5G(ビデオストリーミングを除く)
加えて、CPUの動作速度を抑えるので、パフォーマンスが落ちるというベンチマークテスト結果もあります。
なので、常に低電力モードにするわけにはいきません。
そこで、バッテリー残量に応じて、少なくなれば「低電力モード」、バッテリーが十分あるときは「通常モード」という動作を自動化する設定を紹介します。
(iPhoneの充電量が80%以上になると、「低電力モード」は自動的に「オフ」になります。)
手順
①個人用オートメーション作成画面で、トリガーバッテリー残量をタップ
②バッテリー残量がどれぐらいを下回ったらアクションを起こすかをスライドして設定。ここでは「30%より下」にします。
③アクションを追加をタップして、検索窓に”低電力”と入力して出てくる低電力モードを設定をタップ
④次へをタップ
⑤「実行の前に尋ねる」を「オフ」にして「完了」をタップ
通常はバッテリー残量が20%、10%になったときに通知が来て「低電力モード」にできるのですが、この設定をすることで少し早く「低電力モード」にして、バッテリーの劣化を防ぎ、長持ちさせることができるようになります。
(一般的にバッテリーは残量20%〜80%の範囲で使用すると長持ちすると言われています。)
ぜひお試しください。
3位(Watch)文字盤「常にオン」設定変更を自動化
Apple Watch Series 5から追加された機能の文字盤の「常にオン」設定。
とても便利なのですが、バッテリー消費が多くなるので困ります。
最近はApple Watchで睡眠管理する人も多く、「寝てる間も付けっぱなしなので少しでもバッテリーを節約したい。」という方も多いのではないでしょうか。
そこで、日中は「常にオン」、夜間は「常にオン」を「オフ」という設定変更を自動化して、夜間のバッテリー消費を抑える方法を紹介します。
手順
①個人用オートメーション作成画面で、トリガー時刻をタップ
②時刻は「22:00」、繰り返しは「毎日」を選択して次へをタップ
③アクションを追加をタップして、
④Appをタップ
⑤Watchをタップ
⑥”常にオン”に設定をタップ
⑦”常にオン”の「オン」をタップして「オフ」に変更後、次へをタップ
⑧実行の前に尋ねるかどうかを選びます。もちろん自動で変更したいので「尋ねない」を選択
⑩実行の前に尋ねるが「オフ」になっていることを確認して完了をタップ
昼間に「常にオン」を「オン」にするには、①〜⑩の手順のうち②では「日の出」あるいは「7:00」などに設定、⑦では”常にオン”を「オン」にすればOK。
この設定により、「常にオン」の便利さを損なうことなく、夜間のバッテリー消費を抑えることができます。
ぜひお試しください。
2位(iPhone)帰宅時に到着予定時間を入れたメッセージを半自動で送信
これは任意のショートカット機能をオートメーションに組み込む技です。
ショートカット機能とは、iPhoneの複数のアクションをワンタップで実行できる機能で、例えば「仕事が終わって帰宅する際に、マップアプリから自宅までの到着時間を取得して、家族へのメッセージに書き込んで送信する。」といったことが可能になります。
また、作成したショートカットは、”Hey Siri、「ショートカット名」”で実行させることもできるので便利です。
ショートカットの作成
まず、ショートカットを作成します。
手順
①ショートカットアプリを起動して、右上の+をタップ
②アクションを追加をタップ
③検索窓に「マップ」と入力して検索し、移動時間を取得をタップ
④「目的地」、「移動手段」を選びます。
移動手段は「毎回尋ねる」という設定も可能です。
⑤設定できたら+をタップ
⑥メッセージの項目で送信相手を選択します。
⑦中央左のキーボードボタンをタップして、”到着時刻”の場所にメッセージを作成して完了をタップ
例では”今から帰るよ。到着時刻頃到着予定。”というメッセージを作成しています。
日付・時間のフォーマットは変更可能で、おすすめは日付→「なし」、時間→「短」です。
「実行時に表示」は、ショートカット実行時にメッセージ送信画面を表示するかどうかの設定で、
「オン」の場合、設定したメッセージが入力された状態でメッセージアプリが開き、送信ボタンを押すとメッセージが送信されます。
「オフ」の場合、確認なくメッセージが送信されます。自動化したい場合は「オフ」がおすすめです。
⑧次へをタップすると名前をつけて保存する画面になるので、”帰りますメッセージ”と名前をつけて完了をタップ
オートメーションの作成
次に、先ほど作成したショートカット”帰りますメッセージ”をオートメーションに組み込みます。
手順
①個人用オートメーション作成画面で、トリガー出発をタップ
②「場所」の選択をタップして、
職場住所を入力・検索して完了をタップ
③時間範囲指定もできます。仕事から帰る時間帯のみ実行するといったことが可能です。
次へをタップ
④アクションを追加をタップして
⑤スクリプティ(スクリプティング)をタップ
⑥ショートカットを実行をタップ
⑦実行するショートカットとして、先程作成した”帰りますメッセージ”を選択します。
次へをタップ
⑧完了をタップ
これで、帰宅時に職場を出発したらオートメーション通知が来るので、実行をタップすると指定した送信相手(家族)に「今から帰るよ。**:**頃到着予定。」というメッセージが自動送信されます。
1位(Watch)の文字盤変更を自動化
AppleWatchにはさまざまな文字盤が用意されています。
休日や家では派手な文字盤にして、仕事では落ち着いた文字盤を使いたい方もいるのではないでしょうか。
オートメーションを使うと文字盤の変更を自動化できます。文字盤をいろいろ変えたい私としては、このオートメーションが最も便利だと感じたので第1位としました!
手順
①個人用オートメーション作成画面で、トリガー時刻をタップ
②時刻を「9:00」、繰り返しを「毎週」、曜日「月〜金」を選択して次へをタップ
③アクションを追加をタップして、
④Appをタップ
⑤Watchをタップ
⑥文字盤を設定をタップ
⑦文字盤を選択します。毎回気分で変えたい場合は「毎回尋ねる」設定も可能です。
⑧次へをタップ
⑨実行の前に尋ねるかどうかを選びます。もちろん自動で変更したいので「尋ねない」を選択
⑩実行の前に尋ねるが「オフ」になっていることを確認して完了をタップ
これでApple Watchの文字盤が、平日の仕事時などに「クロノグラフプロ」に自動で変わります。
帰宅後や休日などに文字盤を「インフォグラフ」に設定する場合は、手順の①〜⑩で、②の時刻を「20:00」、繰り返しを「毎週」、曜日「月〜金」にして、⑥で「インフォグラフ」を設定すればOK。
更に細かく曜日ごとに文字盤を変更することなども可能です。
超絶おすすめなのでぜひお試しください。
以上です。
今回長い記事になりましたが、参考になればうれしいです。
最後にオススメの本を紹介します。